○12:00−12:45 “CROSS”にて :
1回目のステージは、北野坂通りに面した大人の雰囲気の“CROSS”。昨年・一昨年も演奏した馴染みの、地下にあるご機嫌なクラブに、早目に全員集合。広い店内の正面に、ピアノがでんと座っており、ガラス張りの天井と壁、ダークな赤紫の低いソファーという、カップルで来るのがお勧めのムードあるお店。
パンフに記載もされている、事務局よりご指名のステージ・タイトルは、「モダンフォークのキングストントリオを!」。由って、演目は下記。
1.TOM DOOLEY
2.MY RAMBLING BOY
3.CHILLY WINDS
4.WHERE HAVE ALL THE FLOWERS GONE
5.GEORGIA STACKADE
6.GREENBACK DOLLAR
7.GENNY GLENN
8.500 MILES
9.I'M GOING HOME
1日目の最初ということもあり、お客は8割5分の入り。それでも5−60名が入ってくださり、張り切って演奏。ただ我々としては、久し振りのステージか、やはり最初はなかなか乗りにくく、余り納得のいく内容でもなかった。ちょっと硬かったままに、終了してしまった感あり。お客様、すみません。
○13:30−14:00 “神戸バプテスト教会”
2回目のステージは、CROSSから、意外と近くの為、テクテクと歩いて移動(但し、楽器運びは大変)。たどり着いた教会の入り口の裏で、「すし万」さん特製の昼飯鯖寿司をパクパクと腹ごしらえ。我々が、同教会でのPerformanceの今年の先頭バッター。
ここでの、事務局指名のステージ・タイトルは、「賛美歌の原点は、フォークソングかも、、」。しこうして、演目は、神様との縁の深い歌の下記。
1.TELL IT ON THE MT.
2.MICHAEL
3.DON'T YOU WEEP, MARY
4.GARDEN SONG
5.WHEN THE SAINTS GO MARCHING IN
6.I SAW THE LIGHT
7.THIS LITTLE LIGHT
この教会での演奏は、前々から是非やってみたかった。教会に響く歌声は、印象深いもの。ただ唯一、PAが入りにくい故、心配もしていたが、結果、3本のマイクを手配して頂き、思う存分歌えた。モニターなんか無くても、楽器マイクがなくても、気持ちよく、天井の高い教会一杯に声は届きました。TUTの大声は、マイク無しで、素でOKとも言われ、それでは、声がつぶれるといけないなんか考えましたが、期待以上の大満足のパーフォーマンスが出来ました。最後のゴスペル「This Little Light」なんかは絶好調で、お客さんも体を揺すって乗ってくれていたのが、ご機嫌でした。バンドとして、調子が、出てきた感じでした。
○15:00−15:45 “新神戸オリエンタルホテル4F ザ・バー”
教会からは、遠いので、事務局の専属小型バスにて、移動。
過去、何回か演奏した会場ですが、いつもHigh Gradeなムードの、確かに、高級ホテルの、“The Bar”という名らしい場所。
PAは、完璧といえるセッティングが出来ており、逆に緊張もするステージです。
ご指定のタイトルは、「フォークソングにお酒の歌が多いのは、、、、」。
結果、必然的にお酒の歌をかき集め、何とか網羅。これには若干苦労いたしました。1ステージなので、可能ですが、お酒絡みで2ステージは、無理ですね。
1.COREY, COREY
2.JAMAICA/ISLAND IN THE SUN
3.SALTY DOG
4.WHISKEY IN THE JAR
5.酒と泪と男と女
6.STAY AWHILE
7.WILD ROVER
8.ALONG THE EQUATOR
ここでのPerformanceは、充分納得できるもので、しっかり、満足の1日目が終了。
谷戸・上野は、そのままThe Barに居残って、水割りを飲みながら次の演者のJazz女性ボーカルに耳を傾け、軽い疲労を心地よく癒しました。更に、その後、竹元と馬渡が友人とくつろいでいた隣のレストランに移ってバンド全員が合流、ゆったりと6時まで、語り、お酒を飲みました。こういう時間が、素敵ですね。
○18:30− ボランティアーの為の演奏感謝会(六甲荘クラブ)
オリエンタルホテルから、専用バスに乗り、楽器を抱えて、恒例の神戸ジャズストリートの運営を支えるJazz好きのボランティアーの方々の為に開かれる、ミュージシャンの演奏付の感謝パーティーに出席。例年は、インド・クラブ等の演奏会場で開かれる為、即、多くのミュージシャンの演奏目一杯であるが、今年は会場をホテルのパーティー会場とした為、意外とおとなしめのスタート。でもやはり、途中からは、海外から来たミュージシャンを中心に、ガンガン、バリバリ、の演奏合戦のジャムセッションが展開されました。
余り大きくないパーティー会場の片方で、ピアノを囲み、次から次へと演奏者が登場(逆に、会場が、Closedだった為、一度やり出すと乗りが良かった感)。
順番は後先だが、オランダの陽気な人気者3人組エイセス・オブ・シンコペーションは正に楽しげな演奏、オランダのFestivalのドンで迫力サックスのA・トロンメルとドイツのサックス奏者E・ロウベルはさすがのノリ、超イケ面で天才的タッチのイタリア人ピアニストP・アルデリッギーは見事の一言、アメリカから来た珍しい女性バンジョー奏者C・セイヤーも頑張るのみ、常連のアメリカのドラマーB・テグラーは大人のムード、皆がスイングして、スイング。そして、今年の目玉・期待の新人女性トロンボーン奏者スウェーデンのG・カーリング。このカーリングさんの迫力が、まわりの大男をぶっ飛ばすくらいに、実にすごかった。並み居る万国のベテランミュージシャンを前に、臆することなく、煽るように弾けて、逆に引きずりまわし、感動の大きな輪を増幅させた。体全体からほとばしる音という感じであった。結果、周りは、負けじと演奏し返し、会場全体が、興奮のるつぼ。勿論、花岡さん・青木さん、日本のミュージシャンも頑張って、中に入っていた。特筆すべきは、花岡御大ご推薦で東京から参加の2人の女性(banjo-の名手・青木研さんの直接指導を受けた後輩という、トロンボーンとサックス)が学生さんにもかかわらず、見事な度胸のすわった演奏で、最後に、この輪に加わったのは立派だった。プロが暖かく、そして支えるように、アマと音を競うという、神戸ジャズストリートの真髄を、今年も、また、十二分に垣間見た。でも、こういう中での、海外ミュージシャンには、いつも、いつも、感心する。ただ、ただ、楽しい。自らも楽しみ、そして聴衆を乗せる。100人いれば、100人全員が、ひとつになって、音楽を楽しめるように、必ず気持ちを込めて、一瞬たりとも飽かすことなく、ぐいぐい引っ張って行く。理屈もテクニックも超越した、皆で楽しむ世界。聴衆と全く同じ目線の演奏。末廣御大や関係者が、よく漏らす、「真のスイングジャズの面白さは、このボランティアー感謝会の演奏の中にあり。」という言葉の意味が体験できる時間であった。ちなみに蛇足ながら、今年は、TUTは、皆が、演奏を始めないうちに、前座の前座で1曲歌って、勘弁してもらいました。 |