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レポート:合宿で見た「御柱」他
2009年
 3月29日(プレ合宿)
 4月30日〜 5月2日(2010年度合宿風景)
           by BassMan(日記か?)
今回、合宿はイレギュラーのスケジュール。7年に一度(数えで6年)、申と寅の年にしか行われない「諏訪大社の御柱祭」にあたり、せっかくだからということでお祭りを観るというスケジュールが。合宿と御柱祭のレポート?です。
●4月29日 プレ合宿

  本来はゴルフを予定していたのですが、あいにくの天気で中止し、諏訪市内に出てイタリアンを食しました。
諏訪神社近くにあるイタリアンレストラン「CiAo」チャオ。茅野在住の方お勧めの近隣No.1のお店。
ご夫婦で営んでいるお店です。頼んだメニューは下記の通り。少しずつ味を比べました。
運転をしなくても良いメンバーでワインを試飲。お神酒か?さすが神社前のレストラン。
さっぱりとしたワインを選択し、3人で飲み干しご満悦。
前菜:ガーリックトーストの上に
生ハムとチーズのクロスティーニ
ゴルゴンゾーラとアスパラのリゾット
ほたて・カブとカラスミのパスタ イワシとニンニクのパスタ
金華豚と春野菜のパスタ わたり蟹のパスタ
●4月29日〜5月2日 プレ合宿U〜合宿後

  御柱祭レポート

諏訪神社には「上社」と「下社」があります。この上下の争いが諏訪大社の衰退の原因だともいわれています。
さらに、上社には「本宮」と「前宮」、下社には「春宮」と「秋宮」がそれぞれあります。
 両社とも「仮見立て」「本見立て」(木を選ぶ)にはじまり、「伐採」「山出し」「里曳き」と行われ「冠落し(てっぺんを削る)」をして「建御柱」で祭りを終えます。下社の伐採は1年前に行われ、寝かしてありますが、上社はその年の3月、まだ乾かないほぼ生気に近い状態のものを皮をつけたまま山から曳きだしてきます。
 上社の皮むきは御柱屋敷で行われます。
 さて、それぞれの柱の分担はくじ引き、今年の本宮一の柱を引き当てた地域はなんと100年ぶりだそうです。100年と言っても16回ほど前と言うことですが。
 山出しの途中に「大曲」という急カーブを曲がるポイントがあったり、「木落とし」と言う坂を落とす行事(これはテレビで有名ですね)が行われます。
 写真は下社の木落とし。最大斜度35度で約100メートル。スピードが出て、毎年けが人が出るという勇壮なものとなります。
 下社はスピード、上社はテクニックと私は見ましたが、テレビで見るスピードのある木落とし、上社の柱には「めどてこ」と呼ばれる2本の角が生えています。80度の角度で前後につけられた「めどてこ」、片方に7〜10人が乗り、左右に揺さぶりながら進んでいきます。
 写真が上社の木落とし坂、斜度30度。「ここは木落としお願いだー こころをそろえてお願いだー」というめどてこに乗った男たちの音頭で引き落とします。下社の場合は綱を後ろでくくりつけ、斧でその綱を切って勢いよく落ちていく。という違いがあります。
 下社は「木落とし」の後に、「注連掛(しめかけ)」に一ヶ月間、5月第二週の里曳きに備えます。この注連掛は自由に見学でき、写真もきれいに写すことができました。
  本宮では木落としの後に「川越し」と呼ばれる行事が行われる。川越しをした先に「御柱屋敷」があります。
ここで「めどてこ」が外され、里曳きの日を待ちます。里曳きの前までに再度化粧をし直し、里曳きの当日に儀式を行い、その中にめどでこの差し込みがあり、全てが整ってから里曳きが行われます。
 山出しや里曳きに使われる綱は、男綱と女綱があり、「下社の綱」「上社の綱」で左右が逆になっています。
 ここで「めどてこ」が外され、里曳きの日を1か月近く待ちます。里曳きの前までに皮をむき、化粧をし直し、里曳きの当日の儀式中に、めどでこの差し込みを行い里曳きを開始します。
 出てすぐに、直角に右に曲がるのですが、長い曳き綱は一旦交差点をまっすぐ行き、交差点に御柱がかかったところで、曳き綱を戻し、曲がる方向に伸ばしなおす。つまり、一旦まっすぐに進んだ後に交差点まで戻って右に行くのです。ここからは力のかかる方向が変わり、前進する力よりも右に延ばされた曳き綱からの曳きが強くなりすぎないようにコントロールしなくては柱の先端だけが右方向に行ってしまいます。
 朝七時からの儀式と本宮一の出発の模様はケーブルテレビで中継されていましたので、しっかりと観ておきました。
 さて、我々は食後「本宮と前宮」の柱を納めてある御柱屋敷にそろっている御柱を見に。手前が前宮の柱4本、奥が本宮の4本。一番長いもの(本宮一)で5丈5尺(約17m)、短いもので4丈(約12m)。
重さも数トンになり、曳き手も1,000人単位。その中で責任者を務めるのには一千万円ほど掛かるということ。200名ほどの期間中の飲食を全て負担するのだそうだ。そのために若いころから「御柱貯金」をしているのもうなずけるほどの曳き手の数でした。

本宮一の柱、17mの長さと太さ3.36m。諏訪大社上社下社の御柱16本の中でも最大のものです。
 この御柱を盛り上げるのに欠かせないのが「木遣り」「喇叭」。まるで甲子園の応援のような喇叭と太鼓が決められた場所で盛り上げに一役買っていました。
 さらにこの喇叭にきっかけを与えているのが「木遣り」「奥山の大木 里に下りて 神となる」老若男女全ての世代の木遣りに合わせ、「エイサ、エイサ」。力を合わせて行う作業、大勢の力を終結するのにも、仕切りの上手い下手があり、木落としも川越しも全てに大きな差がある。

 100年ぶりに曳いた本宮一の御柱、経験は知らないが、きれいな曳航をしていました。
しかし、木落としでも大曲でも横倒しになる地区の曳航もありました。
 また、曳航が遅く後ろの梃子が前の柱をあおり、それに対して遅い柱との間でのもめ事も起きていました。もちろん、そんな場面も最前線で拝見させていただきました。
 祭りで熱くなってもめている人間、シラフの者からみると面白いですね。因みに遅いのが本宮四、追いついてしまったのが前宮一。確かに本宮四は遅かった。前の柱に置いていかれ、暗くなるまでには到着しないだろうと本宮四を曳いていた本人たちが言っていました。

ケーブルテレビでは、1日中御柱の映像を流している。東京のJCOMで大国魂神社の「くらやみ祭り」や高円寺の「阿波踊り」を放映するのと同じなのですが、つい1日中見てしまいそうである。

上社前宮 御柱屋敷
御柱全景 めどてこ差し込み穴


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